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昭和32年・・・私は小学5年になりました。
ちょっと早熟だったこの5年生は<情事>のなんたるかもよくわからないまま、
オードリー・へップバーンの「
昼下がりの情事」を観、
♪ ジェ~ルソミナ~ ♪のメロディーが流れる「
道」を観ました
(映画の中身は多分理解できてなかった)。
この年の日本映画は「
喜びも悲しみも幾歳月」。
監督は木下恵介で、佐田啓二と高峰秀子の二人が燈台守の夫婦を演じたのでした。
(燈台守って言葉も今や死語?)
この「喜びも悲しみも・・・」の主題歌が大ヒット。
若山明が力強く歌う「
おいら 岬の~ 燈台守は~」です。
それにしても思い出に残る映画には必ずといっていいくらい、ステキな音楽が
流れてるんですねェ。
「道」は「ジェルソミナ」だし、「昼下がりの情事」では「
魅惑のワルツ」。
そう、♪
It was a fascination I know~~ で始まるアレ。
映画以外では三島由紀夫の「
美徳のよろめき」がベストセラーとなり、
「よろめき」が流行語に。(なにやら妖しい語感のこの言葉に興味津々でありました)
島倉千代子の「
東京だよ おっ母さん」が流行ったのもこの年。
歌詞の中で、上京してきた母親を九段の靖国神社に連れて行き、
皇居二重橋を案内する様子が歌われています。
戦後の匂いが色濃く残る昭和32年です。