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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ デジタル光筆複製画帆風美術館(八戸市)で「日本美術百科辞展第1巻」が始まりました。全6巻を3年がかりで紹介していくという大企画展ですが、第1巻の今回は <絵師の挑んだ様々なるカタチから「和」の美をめぐる 描かれたフォルム> がメインテーマ。 易しくいうと、掛け軸、屛風、巻物、扇面などの縦長横長、円、変形の形を和紙や布、板、粘土を 駆使して複製し、それら名品の数々を見てもらおうという展覧会です。(9月30日まで) 今回は、国宝6点、重要文化財16点、重要美術品2点を含む 70数点が展示されています。 館内で一番目を引くのが、 ↓狩野永徳の「檜図屛風」 (東京国立博物館蔵)。 国宝です。 永徳最晩年(といっても40代の終わり)の作品だそうで。 ![]() →部分拡大 ![]() 国宝が続きます。 ↓「手鑑『藻塩草』のうち本阿弥切」 伝小野道風 (京都国立博物館蔵) 手鑑、藻塩草、本阿弥切と聞いただけでピ~ンとくる方もおられるのでしょうが、 ワタクシにピ~ンとくるのは、花札で観た道風と柳に跳びつく蛙姿であります。 ![]() ↓国宝「高松塚古墳壁画西壁女子群像」 (文化庁蔵) 壁画もその下の銅鏡も光筆で複製できる! デジタルという技術は一体どこまで進化するんでしょう。 ![]() ↓「道磯鑑」 (東京国立博物館蔵) いわゆる銅鏡です。 図録には「唐で作られた白銅の大鏡が日本に伝わったもの。 光明皇后によって、聖徳太子の忌日に法隆寺へ奉納された後、 明治11年に皇室へ献納」と。 ![]() ↓和室には重文の「梅に鴉図」が描かれた6枚の襖(京都国立博物館蔵)と天井にはやはり重文の狩野探幽の「雲龍図」(妙心寺蔵)が。 ![]() 「雲龍図」は遠慮なく寝っころがってどうぞ。 ![]() 能面「小面」と「翁」(東京国立博物館蔵) 手で触ってもOKというので触ってみると、 手触りも本物の能面の感覚です。 いったいどうやって? 恐るべしデジタルテクニック。 さて、ここで一服一休み。 館内では芭蕉流によるお茶席が。 お煎茶のお手前は珍しく、みなさん手さばきをじっと凝視です。 ![]() 一服した後は、私の大好きな伊藤若冲の絵をどうぞ。 若冲お得意の「鶏図」です。(島根県立美術館蔵) 「動植綵絵」の鶏とくらべると鶏冠や白い羽の描き方が 物足りなく感じないでもありませんが、 それでもこの題材、この緻密さは若冲ならでは。 ![]() ↓部分拡大 ![]() ↓伝俵屋宗達「卯の花図屛風」 (群馬県立美術館蔵) ![]() 琳派の創始者が俵屋宗達なら、それを発展させたのが尾形光琳。 ↓「銹絵観鴎図角皿」 (東京国立博物館蔵) 尾形光琳画・尾形乾山作 ![]() ↓蒔絵です。 伝五十嵐道甫「垣秋草蒔絵歌書箱」 (東京国立博物館蔵) 加賀蒔絵の基礎を築いたのがこの人。 これは古今和歌集を入れるための箱だそうで。 ![]() ![]() へえ~、これもデジタル複製? 銅鏡、蒔絵箱で驚いていてはいけません。 土偶、団扇、土器までも作れちゃうのです。 「みみずく土偶」(重文・東京国立博物館蔵) ![]() 尾形光琳「山水・寿老図団扇」 (MOA美術館蔵) ![]() 縄文時代前期・深鉢形土器 (是川縄文舘蔵) ![]() どうしたらこんなの作れるの? デジタル光筆って何? と思ったら、帆風美術館の係りの方にお尋ねください。 懇切丁寧に教えていただけます。 名画、名品とともに、毎回評判なのが館内のあちらこちらに生けられたお花たち。 花と花瓶のステキなコラボレーションです。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 展示は 2012年9月30日(日)までです。 入場無料! 開館時間:午前10時から午後5時 (入館は午後4時30分まで) 休館日 :月・火・土曜 (祝日の場合は翌日休館) ※ 臨時休館がまれにありますのでお出かけ前に電話で確認された方がよろしいかと。 電 話:0178-20-1335
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 八戸在住のえんぶり和紙人形作家・高橋寛子さんの写真展「住吉日記ふたたび」 が開かれています。 会 場:八戸ポータルミュージアムはっち2階ギャラリー 日 時:12月29日(木)まで 9:00~19:00 (最終日は15:00まで) ![]() <鮫町住吉町の古民家での暮らしの中から 軒、垂木、ガラス戸、障子、庭の木々などを主人公に、 感性の趣くままに吹く風、差し込む光 などを切り取った写真の数々・・・。 2007年に帆風美術館で展示した作品(「草庵覚書」)を 今回、「住吉日記ふたたび」として開催します> こんな言葉が添えられた写真にはどれもしっとりとした情感が漂っていて、 一枚の写真がそのまま詩になり、物語になり・・・。 ![]() 高橋さんの本職はえんぶり和紙人形作家です。 高橋さんが生み出す太夫たちのなんと凛々しく、力強いことか。 舞っている時の息遣い、掛け声まで聞こえてくるような。 ![]() 展示されている作品を撮ったのですが、バックに映りこみが入って失敗。 ポストカードをスキャンして載せました。 ![]() ![]() 古民家の造りの味わい深いこと。 そういえばこんな窓あったっけ・・・子どもの頃にタイムスリップです。 ![]() なにげない木の壁、戸、窓、障子・・・ それが高橋さんの手に掛かると美を纏ってしまう不思議。 ![]() 高橋んさんちの猫ちゃんたち。 障子、光、木々の影・・・ シルエットで登場です。 私ならきっと見過ごしてしまうことでしょう。 ![]() ![]() 会場の壁に飾られた野の花がなんともステキな雰囲気を醸しておりました。 高橋寛子写真展へお出かけになりませんか、29日(木)までです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 第4シリーズ「雪月花」には、国宝4点、重要文化財4点が展示されていますが、 ↓はその内の1つ浦上玉堂筆「凍雲篩雪図」 (川端康成記念会蔵) 山水画を愛してやまなかった川端康成の愛蔵品の1つで、 重要文化財の時に入手、のちに国宝に指定されました。 ちなみに、 川端康成は3点の国宝、池大雅「十便帖」、与謝蕪村「十宜帖」、この「凍雲篩雪図」を所有(3作品とも、複製画が帆風美術館にあり)。 原稿料の多くを注ぎ込んで求めたといいます。 美術への憧憬が川端の作家生活を支えていた? ![]() 与謝蕪村筆 重要文化財「富嶽列松図」 (愛知県美術館蔵) ![]() 寂 巌 「一行書」 (東京国立博物館蔵) 「千峰積年雪」 (せんぽうせきねんのゆき)・・・と書いてあるそうで。 こうなると一挙に難しくなる・・・。 ![]() 与謝蕪村筆重要文化財「四季山水図」 (文化庁蔵) ![]() ![]() ![]() ![]() 武者小路千家によるお茶会も開かれていました。 左手前の女性は生田流のお琴奏者。 名画とお手前と琴の音・・・なんとも優雅なひととき。 ![]() そして、会場には帆風美術館館長愛蔵の茶碗がずらりと。 時代や作者名は添えられていませんでしたが、 素人のワタシでさえ思わず「いいなぁ」と見入る茶碗ばかりです。 ![]() ![]() ![]() ![]() 金継ぎが模様にいつも会場に彩を添える野の花の生け花。 名画とお花のコラボレーションです。 ![]() ![]() ![]() ![]() ついでに・・・ <世界と日本の超一級の名画・名品の美の秘密を、新鮮な視点で徹底的に解き明かす本格派の美術番組>が謳い文句のNHK「極上美の饗宴」(BSプレミアム 月曜 午後9時~9時58分)。 これまでにもフェルメールの「真珠の首飾りの少女」やボッティチェリの「ヴィーナス誕生」が取り上げられ、 毎回、斬新な切り口で名画の秘密を楽しませてくれる番組ですが、 先日、取り上げられたのは俵屋宗達の「鶴下絵和歌巻」。 その表現がいかに革命的だったかをアニメーションという面白い視点で再現していました。 そのアニメ作りの際の資料になったのが帆風美術館の「鶴下絵和歌巻」です。 東京国立博物館蔵の本物は陳列ケース越しに見るだけのもの。 実際に手にとるなど絶対にできません。 が、帆風の「鶴下絵・・・」なら手にとったり、計ったり、なぞったりさえ出来てしまう。 この複製画がなかったら番組は作れなかった・・・と、じゃじゃ馬は思うのですが(笑)。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ![]() 今年2月から1年がかりで始まった帆風美術館開館三周年記念展「美術歳時記」もいよいよ最終章へ。 雪景、観月、観梅をテーマに、第4シリーズ「日本人の自然観照 雪月花」が最後を飾ります。 メインロビーに展示されているのは狩野英信筆「山水図屛風」 (板橋区立美術館蔵) ![]() 右の屛風には雪景色 ![]() 左の屛風には夏の滝 つまるところ、式の移り変わりを1曲の屛風の中で表しているのだそうで。 ![]() 余白の多さが特徴。 そのせいか、左端に座ってみると、 雪景色だけが目に飛び込んでくる。それも計算の内なのでしょう。 ![]() 和室の床の間には、雪舟の傑作、国宝「秋冬山水図」の二幅 (東京国立博物館蔵) 静かな中で、くいいるように見つめている方がいました。 ![]() 部屋の中に、凛とした空気が漂っていたのはきっとこの二幅の絵のせいです。 それにしても、この2つの絵を同時に間近に見れるなんて、 東京国立博物館でもそうそうはないのでは? ![]() 冬 景 ↓ 部分拡大 ![]() ![]() 秋 景 ![]() ↓部分拡大 ![]() こちらは狩野探幽筆「山水図」 (群馬県立近代美術館蔵) 帆風美術館の全ての作品の軸装は、 「江戸時代の雰囲気をそのまま表したくて、 データ化して保存してある江戸時代の裂の中から作品に合うものを選んでおります」とのこと。 ですから、東京国立博物館や群馬県立近代美術館に出掛けて実物を見ても ここのと同じ軸装にはなっておりませんので。 ![]() <デジタル光筆きもの> 着物も複製できるのです。 不織布(マラソンのゼッケンに使うのと同じ素材!)にプリントして、 袋を作る要領で組み立てるのだとか。 ![]() 重要文化財 「白地雪持柳扇面肩裾模様縫箔」 「黒茶麻地扇面雪輪手筥秋草模様帷子」 (ともに東京国立博物館蔵) ![]() ![]() 重要文化財 雪舟等楊筆「四季山水図」 ![]() ホールに奥に展示された中に面白いのを発見。 ![]() 正岡子規の「病床図画賛」です。 (子規記念博物館蔵) 絵の中の句は 「湯たんぽに足のとどかぬふとん哉」 (四方太) 「画箋紙に鼻水にじむ寒かな」 (鳴 雪) ![]() 四方太は坂本四方太、鳴雪は内藤鳴雪 どちらも子規の門弟です。 ついでに・・・夏目漱石が子規の絵を評した文章が微妙にオカシイのでご紹介。 「子規の画は、拙くて且真面目である。才を呵して直ちに章をなす彼の文筆が 絵の具皿に浸ると同時に、悉く堅くなって、 穂先の運行がねっとり竦んで仕舞ったのかと思うと 余は微笑を禁じえないのである」 (「子規の絵より」・帆風美術館発行図録より転 載) 明治の大文豪の文章も今やすっかり古典。 すんなりと頭の中に入っていきにくいのですが、 要するに「子規の絵はうまくない」と言いたいようです(笑)。 ここまで書いたところで、容量オーバーで次の写真が載せられなくなりました。 続きは明日のブログで。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 展示は 2012年3月20日(火)までです。 入場無料! 開館時間:午前10時から午後5時 (入館は午後4時30分まで) 休館日 :月・火・土曜 (祝日の場合は翌日休館) ※ 臨時休館がまれにありますのでお出かけ前に電話で確認された方がよろしいかと。 電 話:0178-20-1335 ![]()
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ![]() 光筆画による複製画専門美術館帆風美術館(八戸市)による「美術歳時記」第3シリーズ「日本人の自然観照 秋びより。」が始まりました。 季節はずれの暑さが続き、いつもより秋到来が恋しい今年の9月ですが、会場は秋の草花や月、紅葉を描いた国宝3点、重要文化財5点含む名画60数点が秋冷の季節を謳いあげています。 企画から始まり、各美術館への交渉、選択、制作、そして展示までには 数年がかりだそうで、 名画を目で味わい、指で触れられるのは数多ある美術館の中でも ここ帆風美術館だけです。 何かを感じる1点・・・にもしかしたら出会えるかも。 ![]() ![]() ↓ 「枯枝に・笹やどり」(松尾芭蕉筆)(早稲田大学図書館蔵) <枯枝にからすのとまりたるや秋の暮> 芭蕉初期の名作として有名ですが、誰が画を描いたかは不明とか。 ![]() 和室には国宝「観楓図屛風」と国宝「秋冬山水図」(秋景)が。 雪見障子の向こうには瀟洒な石庭があり、室内に差し込む日の光と畳の青と 名画の取り合わせは風雅そのもの。 「名月の夜、国宝の絵に囲まれてここで一晩寝てみたい・・・」 と友人がつぶやきました。 ![]() 国宝「観楓図屛風」(狩野秀頼筆)(東京国立博物館蔵) ![]() 洛北高尾の紅葉狩。 飲み、歌い、踊り、喋り・・・ いつの世も同じです。 「観楓図屛風」の部分拡大です。 ![]() ![]() ![]() 床の間には国宝「秋冬山水図」(秋景)雪舟等楊筆 (東京国立博物館蔵) ![]() あの有名な「秋冬山水図(冬景)」と二幅対のうちの秋景です。 「冬景」は冬シリーズの時に展示されるはず。 ![]() 「白麻地芦蛇篭模様帷子」 (東京国立博物館蔵) 秋模様ですが、麻地なので夏用の着物でしょうか。 季節の先取りがオシャレの条件。 江戸時代の女達のファッションにかける感性。 ![]() 「紅葉に菊流水図」(尾形乾山筆」(東京国立博物館蔵) ![]() ![]() 乾山といえば光琳の弟で琳派。 ![]() こちらはもう一人の琳派・酒井抱一の 「紅葉」(個人蔵)です。 こんな愉快な人物を描いた作品も。 ![]() ![]() ![]() 左・「大津絵」(伝正岡子規筆)(子規記念博物館蔵) 中・「踊 図」(与謝蕪村筆)(文化庁蔵)<四、五人に月落ちかかる踊りかな> 右・「弁慶図」(与謝蕪村筆)(文化庁蔵) 次の4点はすべて重要文化財です。 ↓「四季山水図」(雪舟等楊筆)(東京国立博物館蔵) 雪舟には重要文化財に指定されtれ「四季山水図」が何点かあって、 どれがどれやらこんがらがってしまって見分けが付きにくい・・・というのが私のホンネ。 左・「山紅於染図」(浦上玉堂筆) (愛知県美術館蔵) 中・「酔雲醒月図」(浦上玉堂筆)(愛知県美術館蔵) 右・「秋色半分図」(浦上玉堂筆)(愛知県美術館蔵) ![]() ![]() ![]() 12月4日(日)まで開催中 入場無料 時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) 休館日:月・火・土曜(祝日の場合は翌日休館) ただし、臨時休館の場合もあるので電話で確かめた方がよろしいかと。 電話:0178-20-1335 ![]()
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 狩野永徳、探幽の名前は学校の教科書でもお馴染み。 彷徨する獅子の絵だったり、 画面からはみ出るばかりの松の絵だったり、 教わった気はするのだが、 よく覚えていないというのが正直なところ。 その狩野永徳、探幽(二人は祖父、孫の関係です)の絵が展示されています。 ↓左と中央の二幅 重要文化財「許由巣父図 」(きょゆうそうほず ) (狩野永徳 東京国立博物館蔵) 右 「鸕鷀草葺不合尊降誕図」(うがやふきあえずのみことこうたんず) (狩野探幽 東京国立博物館蔵) なんと難解なタイトル! 舌を嚙みそう。 ![]() ![]() ![]() ついでに華麗なる狩野派の系図をアップ。 元信、永徳、探幽、常信、久隅守景、山楽、山雪・・・綺羅星のような名前が ![]() 会場には小原館長の焼き物も展示されています。 門外漢の私にはよくわかりませんが、 繊細さと豪快さが合わさった不思議な魅力、とでもいったらいいか。 ![]() ぬくもりのある花器に季節の小花。 絶妙の取り合わせです。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 下段中央は花後のラショウモンカズラのガクの部分 右はこれも花後のバイモユリ 花が終わった後も花材になるんですねぇ。 お出かけの折は、気配りのきいたお花もじっくり楽しんで下さいね。 展示は 9月4日(日)まで 入場無料! 開館時間:午前10時から午後5時 (入館は午後4時30分まで) 休館日 :月・火・土曜 (祝日の場合は翌日休館) ※ 臨時休館がまれにありますのでお出かけ前に電話で確認された方がよろしいかと。 電 話:0178-20-1335 ![]()
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ![]() 光筆画による複製画専門美術館帆風美術館(八戸市)が今年2月から1年がかりで開いている「日本人の自然観照 美術歳時記」の夏バージョン「夏はきぬ。」が始まりました。 今年も暑い夏になるであろう季節に合わせて滝図11点と夏の季語を表現した俳画の傑作が会場いっぱいにずらり 期間は9月4日(日)まで。 詳しくは記事の一番下をどうぞ 街中から少し離れたところにある帆風美術館。そのせいか、館内は街中の喧騒とは別世界のしっとりと落ち着いた雰囲気が漂っており、 <心が疲れたなと思ったらここに来て、ゆっくり絵を観てまわります。私にとってここは隠れ家のような存在です> と女性の来館者。 ![]() オープン初日、研究員による「囲棋観瀑図屛風」(伝狩野元信筆 東京国立博物館蔵)の解説から始まりました。 ![]() ↑左隻<囲碁をする人たち> ↓右隻<瀑布> 「右隻と左隻は全く別の作品を組み合わせたもの」とか。重要美術品であります。 ちなみに「重要美術品」と「重要文化財」の違いってご存知? 答えはこちらをクリックしてどうぞ。 思わず「へえ~、そうなの」です(笑)。 ![]() ↓今回、一番観たかった「夕顔棚納涼図屛風」(久隅守景筆・くすみもりかげ 東京国立博物館蔵) 国宝です。 ![]() 暑い夏の夕方、夕顔の棚の下でお父さんは襦袢姿、 そしてお母さんは胸も露に腰巻姿で涼をとる。 家族団らん、夕べのひととき。 これによく似た光景、戦後まもない日本のあちこちで見られました。 ステテコをはいたお父さんとシュミーズ姿のお母さんが夕食後のひととき、 バンコに座って夕涼み・・。 日本で最初の風俗画だそうで。 ![]() こんな貴重なものも展示されておりました。 「奥之細道画巻」 (与謝蕪村筆 京都国立博物館蔵) ![]() ↓近くにいた数人がうろ覚えの記憶でたどたどしく読み始めました。 「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり・・・」 なんとかここまで読めた! 「奥の細道」は松尾芭蕉が書いた紀行文ですが、 「奥之細道画巻」は芭蕉を崇拝していた与謝蕪村が100年後、 全文を書写し、絵を添えて画巻としたものです。 巻物の冒頭部分を見せてもらえたのも帆風美術館ならでは。 ![]() ![]() ![]() ←「水虎晩帰之図」(すいこばんきのず)(芥川龍之介 日本近代文学館蔵) 河童大好き龍之介! →「鵜図」 (宮本武蔵 岡山県立美術館蔵) 武蔵は剣豪、且つ画の才も ↓重要文化財「紫陽花にほととぎす図」(与謝蕪村 愛知県美術館蔵) <岩くらの 狂女恋せよ ほととぎす> 「時鳥のけけたたましい鳴き声から、狂女が恋しい人を思って泣き叫ぶ様子を 連想した」と図録に。 ![]() ↓「白麻地雲流水幕大太鼓模様帷子」(手前) 「黒茶片身替鉄線唐草薄扇散模様縫箔」(奥)(東京国立博物館蔵) これも光筆画で不織布に印刷されたもので(80%の大きさに縮小)、 当然のことながら着ることは出来ません(笑)。 ![]() 左 重要文化財「四季山水図」(与謝蕪村筆 文化庁蔵) 右 重要文化財「四季山水図」(雪舟等楊筆 東京国立博物館蔵) ![]() ![]() 名画・名作が沢山ありすぎて、一度には載せられず・・・続きは明日。 展示は 9月4日(日)まで 入場無料! 開館時間:午前10時から午後5時 (入館は午後4時30分まで) 休館日 :月・火・土曜 (祝日の場合は翌日休館) ※ 臨時休館がまれにありますのでお出かけ前に電話で確認された方がよろしいかと。 電 話:0178-20-1335 ![]()
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ![]() 帆風美術館(八戸市)で、 開館3周年記念展と銘うった粋な美術展が始まりました(6月5日まで)。 題して「美術歳時記 日本人の自然観照」。 俳画と絵画のコラボレーション展、 クロスオーバーした展覧会です。 春夏秋冬の4部構成で、1年間にわたる ロングラン公開。 6月5日までは梅、桜、柳をテーマにした「春の部」の作品が展示されます。 俳画と絵画のコラボ?つまるところ、日本人の大好きな桜、梅、柳をテーマに描かれた俳画と絵画を一緒に並べ、楽しんでもらおうという 魂胆。 その内覧会に出かけてきました。 趣向を凝らして、この日は宗徧流のお茶席も・・・。役者さんや邦楽関係以外の方で袴姿の男性を 間近に見るのは初めて。 ドルチェだのポール・スミスだのといっても、 やっぱり日本男子は袴だわ。 「東京国立博物館にも京都国立博物館にも俳画は1点も収蔵されていません。というのも俳画は美術のジャンルではなく、国文学の一分野として収集・研究されてきたからです」 (館 長)へえ~、そうだったのか! ![]() 派手さに欠けるせいか、俳画の展覧会は今まであまり開かれたことがなく、その点からも帆風美術館が今回企画した俳画と絵画の美術展は画期的なものなのだとか。 会場には大勢の入場者が・・・。 開館して丸3年。 帆風美術館の名前と仕事が根付いてきた証拠です。 日本人の桜好きは時代をいくつさかのぼればいいのでしょう。 室町? 鎌倉? 平安? 奈良? いつの時代にも桜の名画が生まれ、 江戸時代にはこんな桜図が。 ![]() ![]() ![]() 左: 「月に桜花図」松村景文(まつむらけいぶん)筆 京都国立博物館蔵 中央:「八重伊勢桜図」 織田瑟々(おだしつしつ)筆 西宮市笹部桜コレクション蔵 右: 「月下一本桜図」 田中訥言(たなかとつげん)筆 三重県立美術館蔵 ↓は梅の俳画 ![]() <むめが香におどろく梅の散日かな> 三浦樗良(みうらちょら)筆 今治市河野美術館蔵 ![]() <物いふや去年生れのむめの花> 松木淡々(まつきたんたん)筆 今治市河野美術館蔵 ![]() 全面に金箔を貼った豪華絢爛な屛風には柳が描かれています。 宇治橋図屛風 作者不詳・長谷川派画家? 東京国立博物館蔵 着物も光筆画で複製される! 使用した素材は不織布。 ただしまことに残念ながら着ることはかないませぬ。 帷子 黒麻地御簾藤模様 (東京国立博物館蔵) ![]() ![]() 和室には雪舟等楊(せっしゅうとうよう)筆の重要文化財「四季山水図」 東京国立博物館蔵と与謝蕪村(よさぶそん)筆の重要文化財「四季山水図」文化庁蔵も ![]() 夏目漱石の俳画「梅図」も展示されていたようですが、 写真撮影に気をとられ、見ないまま帰宅。 ザンネン・・・(涙)。 会場の所々に飾られたお花が作品を一層引き立てておりました。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ~~お知らせ~~ 三日町から帆風美術館までバスが出ます! 帆風美術館までのアクセスが悪く、車がない方はとても不便。 そんな方々のために期間限定ではありますが三日町「はっち」前からバスが出ます。 帆風美術館に一度行ってみたいとお思いの方にはチャンスかと。 期 間:2月19日(土)~25日(金) 区 間:「はっち」番町スクエア→「帆風美術館」 1日1往復 「はっち」13:30発 →「帆風美術館」14:00着 「帆風美術館」14:50発→ 「はっち」15:20着 料 金:(往復)大人500円 中・高校生200円 小学生以下無料 受 付:はっちギャラリー3展示会場受付 受付後、当日13:15までに、1階「はっちひろば」に集合 問い合わせ:帆風美術館 0178-20-1335 なお、2月19日から25日までの期間、帆風美術館は無休です。 その後5月5日(木)までは 休館日 : 月・火・土曜 (祝日の場合は翌日休館) 開館時間: 午前10時から午後5時まで もちろん入場無料!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ![]() デジタル光筆複製画美術館帆風美術館で、今年1月から始まった「江戸時代人に出会う展」も回を重ね、先月からシリーズ3(11月28日<日>まで)が始まりました。 今回の目玉はコレ! 曽我蕭白の「群仙図屛風」(文化庁蔵)です。 ![]() 長い間、二流扱いされていた江戸時代の絵師伊藤若冲、曾我蕭白、長沢蘆雪、 歌川国芳らにスポットライトをあてたのが辻 惟雄さん(現在MIHO MUSEUM館長) ですが、 辻さんがその著書「奇想の系譜」の中で<奇想天外、空前絶後>と絶賛 したのが蕭白の「群仙図屛風」。 子供の誕生を祝うため、京都の名家に依頼されて描いた絵だそうですが、 けばけばしいほどの色使い、奇怪さ、グロテスクさのために 200年もの間、絵画史の闇に葬られていたといいます。 ![]() と、ここまで書いたところでテレビのスイッチを入れたら、 なんという偶然! 俳優のARATA(NHKドラマ「チェイス~国税捜査官」で主役をやった人)が NHKhi-tv「男前列伝」という新番組の中で 「蕭白の『群仙図屛風』が大好きです」と。 そして、「蕭白の絵は『狂』の極みであり、人間の喜び、悲しみ、怒り、 ひがみ、ねたみをむき出しにして表現した蕭白は男前だ」と 蕭白の魅力を披露しておりました。 たしかこの人、浮世絵とかの江戸美術が好きで、 現在、江戸博物館で開催中の「隅田川~江戸が愛した風景」でも なんか一役買っていたような・・・。 面白かったのは次の話です。 異端の画家蕭白と同時代に活躍した画家に写実派の巨匠円山応挙がいますが、 どこまでも写実的な画法の応挙に激しいライバル意識を燃やした蕭白は 「画を求めるなら我に乞うべし、図を求めるなら応挙に」と 言い放ったとか。 個性の強さが敬遠されるのはいつの時代にも通じることではありますね。 ![]() 再放送(今夜はNHKhi-tvでした)があるかもしれないので、 ARATAファンの方は要チェックです。 美人画5態 ![]() ![]() ↑曽我蕭白「美人図」 表情、しぐさがひと味違う美人画です。 ![]() ![]() 左・・荒木君瞻「長崎芸妓図」 右・・山口素絢「妓婦図」 ![]() ![]() 左・・歌川国丸「納涼美人図」 右・・喜多川式麿「美人図」 ↓和室展示室 ![]() ↓川鍋暁斎「左甚五郎と京人形図」 左甚五郎といえば日光東照宮の「眠り猫」がよく知られていますが、 その甚五郎作の彫刻が櫛引八幡宮(八戸市)にもあるんだそうで。 まったく気がつきませんでしたぁ m(>o<)m ![]() 上の絵は甚五郎が惚れた遊郭の太夫にそっくりの人形を作り、 その太夫の懐中鏡を差し込む込むと人形が動きだし、 甚五郎に酌をしたという逸話を題材にした絵です。 館内に入って最初に目に付いたのが、 鮮やかな朱色を着た顔中ヒゲだらけの男の人の画。 「イコトイ」(函館市中央図書館蔵)と片仮名で書いてありました。 ![]() イコトイはアッケシ長老、すなわちアイヌ民族です。 アイヌ人と和人との戦で停戦仲介をするなど、和人に友好的だったとか。 この絵は、帆風美術館に絵を観に来た方から「函館に素晴らしい絵がある」と教えられ複製画にしたと、これも係りの方から。 ちょっとしたことがきっかけになることもあるんですねぇ。 帆風美術館の休館日は、原則として月・火・土曜(祝日の場合は翌日休館)ですが、 たまにですが不定期に休館になることもあるので、 前もって電話で確かめた方がよろしいかと。 電話:0178-20-1335 毎回書きますが入場無料です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ![]() 帆風美術館 (八戸市)で今年1月から開かれていた「江戸時代人に出会う展」に続くシリーズ2が始まりました。 国宝4点、重文11点を含む50数点の名品・名画が今回もずらりと展示されており、わずか10センチの位置から見るによし、触ってよし、撮るのもOKのデジタル光筆複製画です。 ↓の部分画3点を見て、 ただちに「これは国宝の〇〇〇〇!」とわかった方は かなりの絵画通。 ![]() ![]() ![]() 髪の生え際の1本1本、そして細密な衣装文様の見事なこと! 「国宝・彦根屛風」です。(彦根城博物館蔵) 江戸時代寛永年間(1624~1644)、当時の京の遊里を描いた風俗図で、 彦根藩主の井伊家に伝来したために「彦根」の名が付けられたとか。 ![]() しっとりと落ち着いた雰囲気の館内 ![]() ![]() ↓誰もが一度は教科書でみた「国宝・鷹見泉石」 (東京国立博物館蔵) 作者は渡辺崋山 いただいたチラシには「崋山は、亡くなった人の肖像画を頼まれた際、 棺桶の蓋を開けスケッチした」と書いてありました。 誰かに似てる・・・そうだ、松重 豊 (まつしげゆたか・俳優) もう少し顔を小さくして頭に冠(?)、烏帽子(?)、つまるところ載せるべきものを載せれば・・・ほらね(笑) ![]() ↓は曽我蕭白の「美人図」 (奈良県立美術館蔵) おどろおどろしい描写で奇想の画家と称される蕭白にもこんな美人画が。![]() 最後の一枚は夏向けのとっておきを。 しどけない姿でゆったりと座った美人の足元を見ると・・・透けて見える。 このなまめかしさ、色っぽさ。 男性ならずとも見とれてしまう一枚です。 ご存知喜多川歌麿「納涼美人図」 (千葉市美術館蔵) ![]() 名画の数々はこの他にも沢山展示されています。 お好きな絵をそれぞれの楽しみ方でどうぞ! 2010年8月15日(日)まで開催中 開館時間: 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) 休館日 : 月・火・土曜(祝日の場合は翌日休館) 入場無料 < 前のページ次のページ >
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